アクリル板への印刷で、多くの方が思い浮かべるのが「UV印刷」ではないでしょうか。アクリルスタンド(アクスタ)などにも広く使われており、馴染みのある印刷方法です。
フルカラーで手軽なUV印刷は人気ですが、アクリルへの加工方法はそれだけではありません。
製作枚数や設置環境、デザインによっては、シルク印刷やシート貼りを選んだほうが正解の場合があります。
本記事では、UV印刷を含む代表的な4つの印刷方法を比較し、それぞれの特徴と適した用途を解説します。あわせて、事前に知っておきたいアクリル板印刷の基礎知識もまとめました。
コストを抑えたい方や耐久力を上げたい方は、ぜひ最適な仕様選びのヒントにしてください。
アクリル板への印刷方法4選
アクリル板への印刷は、デザインや製作する数量によって最適な方法が変わってきます。まずは、代表的な4つの方法について、一覧表にまとめました。
| 印刷方法 | 多色 | 写真・ グラデーション | 向いている数量 |
|---|---|---|---|
| UV印刷 | フルカラー対応 | 再現可能 | 小ロット |
| シルク印刷 | 単色中心 | 不可 | 大量生産 |
| 印刷シート | フルカラー対応 | 再現可能 | 小〜中ロット |
| カッティングステッカー | 単色中心 | 不可 | 小ロット |
ここからは、それぞれの印刷方法について、特徴や具体的な用途について解説します。
UV印刷

UV印刷は、インクに紫外線(UV)を照射して瞬時に硬化・定着させる印刷方法です。アクリルスタンドをはじめ、現代のアクリル印刷において主流な手法といえます。
最大の特長は、版を作る必要がないため、1枚からの小ロット注文でもコストを抑えてスピーディーに製作できる点です。さらに、高精細なフルカラー印刷や滑らかなグラデーション、写真の再現にも優れています。
一方で、他の印刷方法に比べて紫外線や雨風による劣化が早く、屋外での長期使用にはあまり向きません。また、インクが表面に乗った状態で硬化するため、強い摩擦が加わると剥がれてしまうことがある点にも注意が必要です。
- アクリルスタンド
- アクリルブロック
- ウェルカムボード
- 屋内用の案内サイン など
シルク印刷

シルク印刷(スクリーン印刷)は、メッシュ状の版にインクを押し出して、アクリル板に直接プリントする手法です。
版は繰り返し使用できるため、同じデザインを何百枚、何千枚と作る大量生産に適しています。色ごとに版を作るため小ロットでは割高になりますが、製作数量が多くなるほど1枚あたりのコストを劇的に抑えられるのが特徴です。
インクを厚く塗布できるため、紫外線や雨風にさらされる環境でも色あせしにくい優れた耐久性を誇ります。そのため、長期の使用を想定した製品に広く採用されています。
さらに、厚塗りによってインクの境目に独特の立体感が生まれ、高級感や温かみのある質感に仕上がる点も、こだわりたい方に人気です。
ただし、版を重ねて色を表現する構造上、グラデーションや写真のような複雑なフルカラー表現には対応できません。
- 屋外看板
- オフィスの室名札
- 機器の操作パネル
- 屋外用の案内サイン など
印刷シート

印刷シートは、あらかじめ印刷を施した粘着シートを、アクリル板の表面に貼り付ける方法です。
アクリル板への直接印刷とは異なり、設置環境に合わせてシートやラミネート(表面保護フィルム)の仕様を選べる点が強みがあります。屋外に設置する看板なら高耐候シート、屋内のイベント用ならコストを抑えた短期用シートなど、使い分けによって最適なコストで実現が可能です。
さらに、適切な剥離作業を行えばアクリル板を再利用してシートだけを貼り直せるため、定期的なデザイン変更や中長期的なコスト管理の面でも優れています。
印刷シートは貼り付ける工程があるため、複雑な形にカットされたアクリル板への加工には向きません。基本的には、四角形や円形、緩やかな角丸といったシンプルな形状のアクリル板への加工に適しています。
- 写真やグラデーションを含む屋外看板
- 定期的にデザインを替える看板 など
カッティングステッカー

カッティングステッカー(カッティングシート)は、色付きのシートを文字やロゴの形状に切り抜き、アクリル板に転写する方法です。
インクで印刷するわけではないため、色あせに強く、屋外でも抜群の耐久性を発揮します。シートそのものが持つ鮮やかな発色を活かし、輪郭がパキッと際立った美しい仕上がります。
ゴールドやシルバー、蛍光色、反射シートなど、通常の印刷では表現が難しい特殊色を選べるのも魅力です。印刷シートと同じく、張り替えにも適しています。
ただし、単色のシートを切り抜く構造上、写真やグラデーションといったフルカラー表現はできません。また、あまりに細すぎる文字や複雑なデザインは、カットや施工の難易度が高くなるほか、剥がれやすくなるため注意が必要です。
- シンプルな文字主体の屋外看板
- オフィスの室名札 など
アクリル板の印刷で知っておきたい基礎知識

アクリル板への印刷は、同じデザインであっても板の種類や印刷用法によって、仕上がりの質感や耐久性、製作コストが変わる場合があります。
ここでは、アクリル板印刷に関する、押さえておきたい3つの基礎知識を分かりやすく解説します。
アクリル板の種類
アクリル板への印刷では、ベースとなる板の色や表面の質感によって、発色の良さや耐久性が変わります。また、設置方法や用途によっても最適な板は異なります。
アクリル板の主な種類は、次のとおりです。
【色・透明度】
- 透明(クリア): アクリル特有の透明感と奥行きがある
- 乳半: 光を柔らかく分散させる白色の板で電飾看板向き
- 白(骨白):光を通さない真っ白な板で色の表現度が高い
- カラー板: あらかじめ着色された板で透明と不透明を選べる
【表面の質感】
- グロス:つるつるとした光沢があり、みずみずしい質感に仕上がる
- マット:すりガラスのような質感で、落ち着いた雰囲気がある
アクリル板に直接印刷する場合は、マットの白板がおすすめです。インクの密着性が高いため、剥がれにくく高耐久に仕上がります。また、照明の映り込みを防ぎ、色鮮やかに表現できるメリットもあります。
一方で、印刷シートやカッティングステッカーを貼る場合は、密着力が高いグロス板が最適です。
表面印刷・裏面印刷

透明なアクリル板に印刷を行う場合、板にたいして表と裏のどちらにインクを乗せるかを選べます。
表面印刷(おもてめんいんさつ)は、アクリル板の表側に直接印刷する手法です。光の乱反射を抑えてインク本来の発色や質感をそのまま表現できるため、視認性を優先したいサインに向いています。
ただし、印刷面が露出するため、擦れや雨風でインクが傷つくリスクには注意が必要です。
裏面印刷(うらめんいんさつ)は、透明なアクリル板の裏側にデザインを反転させて印刷する手法です。手前にあるアクリルの厚みによって、特有の深みや美しい光沢、高級感を演出できるのが魅力です。
また、印刷面が裏側に隠れるため、表面を拭き掃除してもインクが剥がれないという高い耐久性も備えています。なお、この手法は光を通す透明アクリル板限定のため、乳半や白などの透明度の低い板には向いていません。
白押さえ(白引き・白版)

アクリル板にカラー印刷を行う際に知っておきたいのが、白押さえ(白引き・白版)という工程です。
透明なアクリル板にそのままカラーインクを乗せると、背景が透けて色が薄く見えたり、設置する壁の色にデザインが負けてしまったりします。
そこで、カラーインクの背景にあらかじめ白いインクを敷いておくことで、アクリルの透明感を遮断し、デザイン本来の色鮮やかな発色を再現できます。
白押さえ有無、どこに敷くかによって、アクリル看板の仕上がりは劇的に変わります。完成品をイメージして、どこに白抑えを配置するか検討することが大切です。
アドしんはアクリル板印刷のご提案から製作までワンストップで対応します
アクリル板への印刷は、板の種類や質感、そして印刷方法によって、視認性や耐久性が大きく変わります。
印刷方法の選び方が分からない、設置環境に合わせた最適な提案がほしい場合は、「アドしん」にお任せください。
お客様のご要望や設置場所に合わせた最適なアクリル板・印刷手法のご提案から、高品質な自社印刷、そして加工までをトータルサポートいたします。
窓口が一元化されているため、煩雑なやり取りの手間を省き、コストを抑えながら理想の製品を実現可能です。
まずはイメージ段階のご相談でも構いません。アクリルへの印刷をご検討の際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
アクリル板印刷のよくあるご質問
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